作業手順書とは?工事を安全・確実・効率よく行うための作業手順書の作成ポイント

作業手順書を作成するメリットやその効果について

2018年04月06日 13時33分

作業の効率化を図るための作業手順をはじめ、作業の正しい方法など、要点をまとめた作業手順書を作成することができれば、さまざまな効果やメリットを得ることができます。
 
■熟練作業員と新人作業員の仕事の質を統一できる
作業の方法や手順などが分かりやすく記載された作業手順書があると、熟練の作業員だけでなく、新人の作業員などに関わらず「仕事の質を統一できる」という効果が生まれます。
特に、作業手順書は作成者だけが内容を理解していれば良いというわけではなく、作業に携わる関係者全員が同じ共通理解のもと作業を進めることが何よりも重要なことです。
はじめて作業をする相手に作業方法や手順などを指導する際にも、ポイントとなる点が分かりやすく、尚且つ要領よく分かりやすく書かれていれば効率よく指導を行うことができます。
また、同じ作業にあたる作業員同士の作業のスピードや、目的物の仕上がりの品質などに関する差をなくすためにも作業手順書は非常に効果的です。
 
■無駄を省くことで作業の効率化を図ることができる
作業手順書を作成する目的の一つに、「作業を標準化する」ということが含まれます。
それぞれの作業に対してどのような方法やスケジュールで進めるべきかを作業手順書に詳しく記載することで、作業員全員が同じ方法や進め方で作業ができるようになります。
これまでは、作業員の独断や経験などで進められていた作業を標準化することで、時間をかけていた「作業を半分以下で抑えられる」、さらに作業員全員が計画通りに作業を進めることができて「納期を厳守できる」といったメリットを得ることができます。
このように、作業手順書を作成して作業を標準化させることで、結果的に今まで時間をかけていた作業の無駄を省き、「作業の効率化を図ることができる」といった効果が得られるのです。
 
■現場で働く作業員の評価がしやすくなる
現場で活躍する作業員がより作業を快適に進められるように作成する作業手順書ですが、この他にも現場を取り仕切る立場にある監督職員の方にとっても作業手順書は大いに役立ちます。
例えば、作業手順書があれば「作業員の評価がしやすくなる」といったメリットがあります。作業手順書を作成していたお陰で作業を標準化させることができるため、作業員の進捗状況や作業の様子を見ていれば、その作業が向いている人、あるいは不向きな人といったように評価がしやすくなります。作業全体の進捗が遅れてしまう場合には、その作業に不向きと評価された人を、より向いている作業に移動するなど、現場内での配置換えを行うことも可能になります。
このような作業手順書がなければ各作業員がやりたい方法で作業を進めてしまうため、どうしても作業員それぞれの評価をすることが難しくなります。そのため、現場の作業をよりスムーズに、そして各作業員のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、作業手順書を準備しておいたほうが良いといえるでしょう。